2020/11/10【スタッフブログ】山内

【漫画】〇〇なブラックジャックはいやだ。

出典:Amazon



ブラックジャック研究家の山内です。



はい。全力で嘘つきました。

ちなみに、今回のテーマは、
大統領ではない方のトランプのブラックジャックではなく、
手塚治虫の方の『ブラック・ジャック』です。

おそらく日本一わかりにくい『ブラック・ジャック』の紹介をしましたが、
主人公のブラックジャック(間黒男)は嘘つきです。


単行本を全巻揃えている(6巻を除く)私が、
「ブラックジャックは嘘つきゆえに魅力的やで」
という秘密に所々嘘を交えながら迫りたいと思います。


やっぱり嘘を交えずに行きます。

6巻だけ読んだことないので、
どこか間違っていたら多分そのせいです。


ちなみに、ブラックジャックの漫画は読んだことありますか?

私は、各パートの最後の1コマがツボです。


ブラックジャックはいつも、
患者に不動産の売買価格ばりの代金を請求します。

よく出る金額ランキングの堂々1位は「3,000万円」ですが(山内調べ、間違ってたら6巻)、
不動産に換算すれば、
月8万円台の35万年ローンです。

言わんとしてることは、
「一生かけて払え」
ってことです。



状況はいろいろですが、
たとえば、貧乏ながらも大事な息子のために

「よし、払ったる」

と覚悟を決めて3,000万円払った父親(パパ)に対して、
たまに全額キャッシュバックキャンペーンが実施されます。

いうまでもなく、父親(パパ)は泣いて喜びます。


「ありがとう! ブラックジャック先生!!」

と感謝を伝えようとする父親(パパ)とは顔も合わせず、
黙って立ち去るブラックジャックの背中が最後の1コマにきます。


もう、カッコ良すぎて。


これは胸にずっキューンと来ること確実なので、
読んだことない方は、今すぐAmazonへ。

あえてリンク貼らないスタイルでお送りしますが、

「ブラックジャックが請求していたのは、お金ではなく〇〇だった」

という穴埋め問題はすかさず提供しておきます。



この〇〇を埋めよ、ということで、
基本的にブラックジャックは患者と会うとまず、不信感を抱かれます。

手術テクは世界一なので、こびを売却する必要がないためです。

エルザもびっくりかと存じます。



「これは治りません。リームーです」
と医者に言われていた病気や怪我がまさかの完治。

この時、患者は2通りに分かれます。


俺か、俺以外かではなく、
あることに気づいたか、否かです。

言い換えれば、上記穴埋め問題の〇〇が埋められたか、否かです。



ここからちょっと良いことを言いますので、
耳をかっぽじって頂きたい所存ではありますが、

ブラックジャックが、患者の払えるギリギリな金額を請求するのは、

「・・・それでも生きたいor生きてほしい」

という生きることに対する超絶まっすぐな気持ちを引き出すためです。


ブラックジャックは小学生のころ、
たまたま近所に埋まっていた地雷を踏んで全身バラバラ事件が発生し、
本間先生という名医に繋ぎ合わせてもらった経験を経ています。

足りないパーツは移植しているため、
手術直後は、全く動くことができませんでした。


しかし、今、体を順応させないと、
硬直してしまって、今後一生動けない体となる。

それは困る。
では済まず、待ってるのは死です。


そんなデッド・オア・アライブな状況の中、
激痛に耐えて体を順応させ生きていくためには、
「・・・それでも生きたい」という強烈な生きる意志が必要不可欠です。


結果、ただ動けるのレベルを超越して、
手捌きは神の領域にまで達したブラックジャックですから、
中途半端な気持ちは認めません。

当時の自分のように、
生きることへの前向きストレートな強烈意志を感じさせる患者には、
とにかくお・も・て・な・しの精神で迎えます。

究極のおもてなしは、全額キャッシュバックです。

若干古いネタを出して滑ってしまい恐縮している私のように、
患者もまた恐縮し、顔にパッと泣き笑いの表情を浮かべます。


感涙溢れみの令を全力で発布する患者を見事スルーしてみせ、
最後まで黙って去っていくブラックジャックだからこそ、
我々は最後の1コマに向けて合掌せずにはいられないのです。

(※合掌とは心のあり方です。出典:ハンターハンター)



普通だったら、やっぱり感謝されたい。

「ありがとう」って言わしめて、
最後の仕事の一括りを締めたい。

けど、「ありがとう」を聞いてから立ち去るブラックジャックは見たくない。


結局、穴埋めの〇〇はなんだ?って話ですが、
要は「生きることへの前向きな気持ち」ってことで、
なんとなく「決意」とか「覚悟」あたりで収めておいていただけたらと。


ええ、答えはないんですよ。

いや、あるとしたら、
ブラックジャックを読んだあなたの心の中に・・・。

ってのは置いといて。


本当は誰よりも「前を向いて生きろ! 心を燃やせ!」
と鬼滅の煉獄さんばりに熱いハートをお持ちなのに、
お隠しになり嘘つきに徹される黒男さん。

熱いハートは、隠すほど際立ちがちです。

つまり、最後の1コマまで嘘をつき通すから、
その背中に感動してしまうわけです。



という、それっぽいことを言って締めるに至りましたが、
『ブラック・ジャック』を読んだことがなければ、是が非。

6巻だけ面白くない可能性を私には否定できませんが、
限りなく低い、とだけ言わせていただくとします。


私の好きな漫画トップ5の常連校として名を連ねる『ブラック・ジャック』でしたが、
あなたの好きな漫画トップ5の常連校としても名を連ねますでしょうか?

連ねる方がいらっしゃれば、
・ブラックジャックのここが好き!
・6巻のここが好き!
といった感想に限らず、

・煉獄さん好き!
・映画館でもう1回観たい!
・てかお腹すいた!
といったメッセージまでお待ちしております。

→yamauchi@ryokuchi.co.jp

それでは、ブラックジャック研究家の山内でした。

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