2021/01/17【スタッフブログ】山内

【小説】これが新時代の感動ストーリーです【百田尚樹著『夏の騎士』】

出典:Amazon



一番、きもちのいい裏切り方をしてくれます。

どうやら最近になって、お気に入りの登場人物が
まさかの展開で、本当に死んでしまう、

という物語が、世の中に受け入れられてきました。


『鬼滅の刃』が、後押ししてると思います。

これは、どんな展開も、許されるようになってきたということ。


だからこそ、ますます一層、展開の読めない
面白い時代になってきたように感じませんか。

なんでもアリだからこそ、
むしろ、なんでもない展開に意外性が生まれる、
という逆説性。

これがまた、きもちよくって、たまらないんです。


人間はきっと、
脳を使って快感を得るために生きている、
と思います。

鳥は飛んで、魚が泳ぐように、
人間は身体よりも、脳をつかうのがより自然。


そして、現実は、小説より奇なるもの。
なんでも起こるのが自然的。

死んで欲しくないとみんなが思うほど、
そのキャラが死なない大人の事情って、自然じゃない。


そのキャラが死ぬことが、きもちいいんじゃなくて、
死んでもおかしくない中、生きてくれていることに快感がある。

それに気づいた令和を生きる現代人は、
より自然に近いエンターテイメントを求めはじめた。


それは「死ぬこと」だけじゃなく、

つまりは、何かを失うこと。


自然の中で人は、常に、なにを失ってもおかしくない。

だからこそ、失っていないことに感謝できるのです。


失うかもしれない、と思うから、自然に脳が働いている。

どうせ失わない、と思ったとき、不自然に脳は止まってる。


一周回って、
「めでたし、めでたし」に感動できる時代がやってきた。

勧善懲悪に「やっぱりね」と思えなくなってきた。



意外な展開と、意外でもない展開。

これまでは、誰もが意外な展開を求めていた。

それは、意外な展開が「意外」だったから。


気がつけば、意外だけが「意外」なわけじゃなくなった。


意外じゃないことが、「意外」になってきた。


けど、それって、自然に近い。

どんどん自然に近づいている。


畢竟、一番きもちいいのは、自然と一体化する感覚。


現代人だって、自然が一番、きもちいい。



エンターテイメントは、どんどん、きもちよくなっています。

自然に近づいているからです。


今後、どんどん、もっと近づいていくことでしょう。


突然ですが、普段、本を読まないあなたへ。


本は想像以上に、きもちいいですよ。

せっかく人間だから、脳をつかって快感を、そう快感。


夏目漱石、村上春樹を、読んでない。


ええ、そんなのどうだってよくて。
本屋に寄って、ピンと直感した本を手に取ります。


なににするか、迷うなら。

たぶん、自然に一番近いのは、現代のベストセラー。

中でも、展開が読めない「自然」を感じられるのが、本書です。

百田尚樹著『夏の騎士』。

裏切らないことが、最高の裏切りです。


最高にきもちいい、裏切り体験をどうぞ。


山内

- Written by " yamauchi@ryokuchi.co.jp ".

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